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元厚生事務次官連続襲撃事件を思う

元厚生事務次官連続襲撃事件を思う

どうやら、この連続事件は、テロではなさそう、ということが次第に明らかになってきたようだ。1130日の毎日新聞には、「元次官襲撃 アキバ事件と酷似」「『きっかけ』理解不能」の大見出しが出ている。記事をていねいに読んでも、背後関係や政治的動機は出てこない。

この最初のいたましい事件が起って、第二の事件が起こったとき、急に「テロ!」と断定的に情報が流れだしたことに、私はひっかかった。ほんとうにそうなのか。犯人も分からず、犯行声明文も出てない中、二件とも元厚生事務次官ということだけで、どうしてテロと断定できるのか、と。

第一になぜ現次官でなく、元なのだ。元など狙っても意味は半減だろうに。また、テロなら、なぜ政治家でなく、財務次官でなく、元厚生事務次官というマイナーなのだ、である。

私はむしろ、また例の三、四十代の人間的肌感覚の抜けた群れ遊び喪失世代がやったのでは…と、いやな予感がしたから、テロには違和感があったのだ。

そして、事件から一週間を過ぎて、捜査が進む中、どうやら事件の本質は、私の予感が当たる内容があきらかになってきた。

動機は、34年前の「保健所に引き取りに行った飼い犬『チロ』が処分されたことで大きなショックを受けた」「その仇打ち」という。この理屈はあっている。ところが、一般人から言うと、「そんなことで、人を殺すかぁー、しかも34年まえだょー」ということになる。同じようなことを、記事はこう書く。

別の捜査幹部は事件の不気味さをこう語った。「秋葉原事件と一緒で社会通念上は理解できない。本人にとっては『きっかけ』でも、そこらにある石ころにつまずいたというようなレベルで意味がない。そんな人間が、同じような事件を起こすのが問題だ』」

つまり、世間の肌感覚では、ぶっとんでいる、理解不能となるのだが、私は以前から指摘していた。

世間がもつ肌感覚を身につけない、若者が大量に生まれている。その一つに、理屈はあってるが、感性がぶっとんでいる事件、殺人が起こっている、と。たとえば、学校に行きたくないからと、銀行強盗をする。そしてつかまって、理屈どうり学校に行かなくてよくなった、というケース。もう一つ言えば、自殺したいのだけど、自分ではできないので、人殺しをして死刑にしてもらうために、殺人をした、という事件です。理屈ではあっているけど、とんでもない感性なのです。

そして、この人間関係をつなげる肌感覚の喪失が、大量に日本人の若者の中に起こった原因が、群れ遊びの喪失によって起こった、ということ。その上限はすでに四十代の半ばを過ぎていること。そして、この事件の小泉毅が、46歳ということで、この群れ遊び喪失世代に入っている、ということです。

「不気味だ」と思うのは、原因がまったく分からないから、そう思うのですが、原因ははっきりしているのですから、あとは対策をすればいいのです。(くわしくはこちら)もっとも、その対策は、革命的な教育改革をはじめとして、トータルな改革が必要であり、つよい政治力が必要になるのです。

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